アダルトチルドレンの方で多いのが、コミュニケーションの取り方が分からなかったり気を使いすぎているのに上手くいかない時もあるので人間関係が苦手になってしまうことがあります。
本人は良かれと思ってコミュニケーションを取っても誤解されてしまうことも多いのではないでしょうか?
原因の多くは、基本的な振る舞い方や常識や世間のことなどが間違って教えられていることが多いので、認識を正すことで少しずつ人間関係にも苦手意識がなくなっていきますので前向きに考えてくださいね。
ではお話したいと思います。
アダルトチルドレンの方が適切なコミュニケーションの取り方が分からない理由
基本的にACの方の多くは、親から間違った躾や振る舞い方を押し付けられていることが多いので、場に合わせて適切な振る舞いができなかったり、社会や他人に対しての認識も大きく異なっていることが多いのです。
世間と毒親の間に挟まれて育ったために、どんな振る舞い方をすればいいか・人間関係についての考え方などが、全く分からなくなってしまっているのです。これは相当大きなハンデなんですね。
そのため、仕事の人間関係だけでなく、恋愛やプライベートもうまくいかないことが多いので、本人もどうして上手くいかないのか分からないから辛い思いをしたり、時にはイライラするなど、生きづらさを抱えてしまっています。
■コミュニケーションが上手くいかない主な原因について
- 過干渉・ダブルバインドによる影響
- 毒親の間違ったコミュニケーションの取り方をしてしまう。
- 世間のルール・振る舞いなどが教えられていない。
- 世間の板挟み状態なので考え方や価値観も不安定
1.過干渉・ダブルバインドの影響
ダブルバインド効果をコミュニケーションに多用している家庭で育つと、矛盾に満ちたことを言われ続けるので何が正しいか・どうしていいかが分からなくなってしまいます。
また、毒親から世間の仕組み・振る舞い方も間違ったことを教えられていることも多く、世間と家庭の違いに混乱や戸惑いを感じています。
それらの影響により、振る舞い方・コミュニケーションの取り方までも分からなくさせてしまう場合もあります。
特に過干渉な毒親の場合は、矛盾に満ちた言動を繰り返し子どもに言い続けるのでさらに子どもは混乱していきます。
ダブルバインドとは・・
わかりやすく喩えると、親が子供に「おいで」と(言語的に)言っておきながら、いざ子供が近寄ってくると逆にどんと突き飛ばしてしまう(非言語的であり、最初の命令とは階層が異なるため、矛盾をそれと気がつきにくい)。呼ばれてそれを無視すると怒られ、近寄っていっても拒絶される。子は次第にその矛盾から逃げられなくなり疑心暗鬼となり、家庭外に出てもそのような世界であると認識し別の他人に対しても同じように接してしまうようになる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ダブルバインド
■家庭内でダブルバインドを使用している例
- 大人しくしていると、元気がない・子どもは遊ぶものと言われる
- 元気よく遊んでいると、うるさい、静かにしなさいと言われる
- 欲しいものを選んでと言われたのに、これはダメ・アレもダメと言われてしまう。
- 正直に話せば怒らないと言われたのに、話したら激怒された。
それ以外にも、この前まではOKだったのに親の機嫌でNGになったり、ルールもコロコロ変わる場合もあり、その都度親に合わせないといけないので子どもは混乱状態に陥ってしまいます。
ダブルバインドがもたらす影響
- 感情を抑え込むようになる
- 自信が持てなくなる
- 自由な意思決定ができなくなる
- 心身に不調をきたす など
ダブルバインドとは?【影響は?】かわし方・対策、例
過干渉な親に毎回矛盾に満ちたことを言われると、物事だけでなく、振る舞い方、コミュニケーションの取り方も何が正しいのか分からない、どうしていいか分からなくなってしまうので自信も持てなくなってしまいます。
2.毒親の間違ったコミュニケーションの取り方をしてしまう
気をつけていても毒親の間違った考え方やコミュニケーションの影響が出てしまうことから周囲から誤解されたり、距離を置かれてしまうことがあります。
例えば、子どものころから親の愚痴などを聞いていると、世間などにマイナスイメージを持ってしまいますよね。
■アダルトチルドレンの方が抱いている世間のマイナスなイメージ
- 仕事が大嫌いな親の影響で、子どもも仕事に対してマイナスイメージを持ってしまう。周りとの意識に差が生まれてしまう。
- 他人や世間が嫌いな親の場合も様々な悪口を吹き込むため、子どもは世間・他人に対してもマイナスイメージしか持てなくなります。
- 努力嫌いな親の場合、努力は無駄、勉強は無駄、夢は叶わないといったことを平気で言い続けるので、子どもは何もしたくなくなります。
- 不適切な振る舞いをする親の子どもは、他人に対してもそういった振る舞いをしてもいいと考えてしまいます。
本人は、気をつけていても雰囲気でばれてしまったり、士気が下がるような発言をしてしまうので周りからよく思われない場合も残念ながらあります。
また、正しいコミュニケーションの取り方やその場に適した振る舞い方を知らずに育ってきてしまったことで人間関係が上手くいかなくなる場合があります。
結局どうしていいか余計に分からなくなってしまうため、コミュニケーションの取り方がぎこちなくなったり、他人に合わせすぎてしまいます。
3.世間のルール・振る舞いなどが教えられていない。
世間のルール・振る舞い・TPOなどを子どもに教えなかったり、親自身も理解していない場合があります。
世間の仕組み・振る舞い方を教えられていないと、非常識なこと・相応しい振る舞い方などが理解できません。だから、一般的な家庭で育った人との大きな隔たりや負い目を感じてしまいます。
以下のような常識的なことが教えられていないことが多いのです。
普通の家庭で教えられていること
- 思いやりを持つ、相手の立場に立って接する
- 学校・商業施設などの公共の場所での振る舞い方
- 分からないことはそのままにしない
- 自慢はしない。
- 自分がやるべきことを理解する
- 悪口は誰が聞いているか分からないから言わない。
- TPOに合わせた服装・品のある服装が必要な理由
- 挨拶・お礼・敬語について
- 世の中のルールと適切な発言・振る舞いが必要なわけ。
- 下品な人・失礼な人達とは距離を置く
- 恋愛など
常識や振る舞いを理解できている人は、他人と適切な距離を保てる・誤解されない・信用されるので仕事も人間関係も上手くいっています。
適度な礼儀のある対応は近すぎず遠すぎない適度な距離感が生まれるので自他ともにストレスもありません。
それと当たり前のことですが、目上の人にはしっかり敬語を使いつつも不自然ではない程度に媚びを売ったり、笑顔でイエスと言っておいた方が自分自身もやりやすくなるし可愛がられますよね。
ちなみに毒親は、上品で常識的な人間が大嫌いという人が多いかもしれません。
自分自身も不器用で世間知らずで人間関係が上手くいっていないから、上品で信頼されて人間関係がうまくいっている人がうらやましいのです。でも、プライドが邪魔して取り入れようとしないし、逆に悪口まで言い放つ場合もあります。
4.世間と毒親との板挟み状態なので価値観もコミュニケーションの取り方も安定しない。
毒親育ちの方の中には、世間と毒親の板挟み状態で育った方も多いと思います。
そのせいで、毒親の言っていることと世間でのルールが全く違ったり、人間関係も物事に対する考え方も何もかも違ってくるので、子どもは常に混乱状態です。
そのため、価値観も何が正しいのか分からなくなり、どういう人と付き合うか、自分の目的は何か、コミュニケーションの取り方も何もかも安定しません。
結局、毒親の洗脳のせいで大人になっても価値観も何もかも安定しない場合が多いのです。
コミュニケーションの取り方が安定しないと、人によって態度・距離感が全く違ったりするので幼稚で社会性がないと思われてしまいます。
人間関係も上手くいかないと承認欲求も満たされません。余計にどうしていいか分からなくなってしまうために、自信も失われていきます。
▼承認欲求など欠乏欲求に振り回されてしまいます。
皆様こんにちは、臨床心理カウンセラーのNOAです。 いつまでも満たされない、何をしても集中できない、不安で落ち着かないし、何とかしなくちゃと追い詰められてしまうといった心理状態に陥って人生が苦しかったり悩んだりしていませんか?? […]
嫌な相手にも合わせてしまう・誰とでも仲良くしようとしてしまうのも、自分の中の価値観が定まっていないし、どうしたらいいのか分からないのです。でも結局疲れてしまい、生きづらくなってしまいます。
適切な距離感・コミュニケーションの取り方とは
適切な距離感・コミュニケーションの取り方とは相手や周りを不快にさせない・お互い信頼できる・仕事などの目的を効率よく、気持ちよく進めていけるような間柄が生み出せるやりとりのことだと思います。
いわゆる、常識的な振る舞いをしていけばいいのです。
例えば、自分にばかり意識が向いてしまう自意識過剰になってしまうと、相手のこと・仕事のこと・周りのことが見えなくなってしまいます。結局周りから見ると、不自然な振る舞いに感じられる・仕事に集中していない・自分にばかり意識が集中して気持ち悪い印象になってしまいます。
また、人と接するのが嫌な人の場合は、話しかけられても素っ気ない対応をしたり、嫌な顔をしてしまったり・・など距離感が遠すぎています。これも社会性がないと思われてしまいます。
適切な距離感や円滑なコミュニケーションの方法が分からない方は、まずは常識的な振る舞い方を徹底してください。
相手からもグイグイこないし、自分も相手に近づきすぎず、遠すぎずといった適度な距離を保てます。また、不自然でなない丁寧な振る舞いを心掛けると、相手からも大切に扱われるようにもなります。
1.適切なコミュニケーションの取り方・振る舞い方・マナーを身に着ける
世間の仕組み・常識を理解して適切なコミュニケーションの取り方・振る舞い方やマナーを身に着けることが必要です。
自分も自信をもって気持ちよく生きていけるし、他人にも不快な思いをさせないから人間関係も良好になるからです。
また、仕事だけでなく、恋愛でも常識のある男女がモテるし大切にされる傾向があるので、人生全般に関わってきます↓↓
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我慢することや気づかいをしないといけないことも増えますが、公共のマナー・振る舞いと思って身に着けてください。自分自身も常識や正しい振る舞いを身に着けるということは自信にもなります。
例)世間で求められるコミュニケーションの取り方や振る舞いについて
- 誰にでも優しく丁寧に接する
- 常識やマナーを理解している。
- 話の途中で割り込んだり、自分の話をしすぎない
- 空気を読む
- 人によって態度を変えない。
- 悪口を言わない、聞いても真に受けない。
- 感情的にならない
- 人や組織が不快になることをしない
- 自分のやるべきことを理解して実行する
最低限こういったことが求められます。要するに言うと、仕事を真面目にする、空気を読む、下品なことや他人が嫌がることはしない、誰にでも丁寧に接するといったことです。
どんな環境であっても、そういった振る舞いをしていれば他人から蔑ろに扱われるなどといった事故はある程度防げると思います。
逆に、人によって態度や意見を変える、馴れ馴れしい、逆に必要以上に距離を置いてしまう、不適切な言葉使い、仕事などで相談できない・・・といった振る舞いをしていると、幼稚で信用できない社会性がない人間だと思われてしまうためにまともな人からは距離を置かれてしまいます。
最初は愚痴・悪口は一切言わない、無口過ぎず、出しゃばりすぎず、周りを見る、好きじゃない人でも丁寧に接する、感情的にならない、仕事ややるべきことをしっかりこなすといったことを心掛けてみましょう。
マナーだけでなく、暗黙のルール等も理解していくことも大切です。仕事の服装・振る舞い方・ルール等を身に着けることは自分の仕事のしやすさ・生きやすさにつながります。
以下の本は、女性向けの本ですが男性にもおすすめしたい内容が盛りだくさんです。仕事の仕方、振る舞い方、服装など社会で生きていくための考え方やルールが記載されています。
マナー・常識・服装が適していない方の場合は、仕事・恋愛も上手くいかないことが多いと思います。細かいマナー・振る舞い方・常識・恋愛などについてもご相談ください。
2.毒親の考え・振る舞いは社会には適さないということを理解します。
人間関係が上手くいかなかったり、生きづらいのは毒親の影響によるものなので、洗脳されていることに気づくことも必要です。
普通の常識のある人間だったら、子どもに対して虐待や不快にさせることはしないし、責任を持って子育てします。
常識のある親だったら世間とも折り合いをつけて上手くやっていることが多いので、子どもに対して愚痴・悪口などを言ったりカウンセリングの代わりとして使いません。
アダルトチルドレンを生み出すくらいなので、毒親の考え・教え・コミュニケーションの取り方などは世間とずれていて問題があるとみなしていいでしょう。
そのため、毒親の考え・間違ったコミュニケーションの取り方等はすべて捨てて、一から学びなおさないといけません。
やはり、正常な認識を持つことや、適切なコミュニケーションを身に着けることは、自分自身も気持ちよく生きていけるし、他人からも大切にされるので生きていく上でどうしても必要です。
3.自分がどうしたいか、価値観をはっきりさせる。
世の中には様々な考えやコミュニティがあるので、中には常識的な振る舞いが推奨されていない世界もあります。
すべての人達と仲良くなるのはできないので、自分がどういった方と仲良くしたりグループに属していきたいか決めていきましょう。
優しくて常識的な方たちと仲良くしたいのであれば、環境はどうであれそういった適切な振る舞いをしていきましょう。
非常識な方々と仲良くしたいのであれば別ですが。
他人によって考え・行動・態度・価値観を変えることは、自分自身の軸がずれるので生きづらくなってしまうだけでなく、社会性がない・信用できない人間と判断されてしまうこともあります。
自分も大変な思いをして過剰に合わせているにも関わらず、他人からの評価が低くなるのでやめましょう。
自分の価値観をはっきりさせてどういう人達と仲良くなりたいか決めていくことで、コミュニケーションも安定するし、自分にも自信が持てるようになります。
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さいごに
毒親育ちでアダルトチルドレンの方にとってこの記事は違和感がある内容かもしれませんが、人間関係で辛い、嫌な人達に囲まれているといった生きづらい状況から抜け出すためにも取り入れていただきたいと思います。
常識的な振る舞いができない人達の多くは、仕事や人間関係で躓いたり、人生も楽しめないことが多かったりします。
今まで人間関係で疲れたり、上手くいかないのであれば、自分自身を変えていく・世間を知っていくことが必要です。最初は苦痛を伴いますがすぐに周りの人が優しくなったことに気づけると思います。
是非、カウンセリングでもご相談ください。