虐待やモラハラ、話が通じなかかったり、子どもを苦しめるなどの行動をとってしまうなどの毒親のせいでトラウマになったり、生きづらさを抱えている方もたくさんいらっしゃると思います。
子どもが辛い思いをしていることが理解できていなかったり、自己中心的で特徴的な行動を示すのは、毒親の性格だけでなく、脳の働き方に問題が生じていることも関係しているといわれております。
「脳の階層三位一体説」で提唱されているのですが、自己愛性パーソナリティ障害や自己中心的で支配的な行動を示すことと深く関係しているのが「爬虫類脳」と呼ばれる部位であり、毒親のような行動をする人達は、爬虫類脳が人間脳によってうまくコントロールされていないとからと考えられています。
恐らく、毒親本人も全く気づいていないし、一生気づくことがないかもしれないのですが、特徴的な行動は本能でもある爬虫類脳によって引き起こされているらしいです。
爬虫類脳の特徴は、他者不在、生きるがすべて、支配・・などと言われており、爬虫類脳の仕組みや行動などについて解説していきます。
人間の脳の仕組みと毒親の特徴的な行動について
私たちの脳は、3つの脳を併せ持つという「脳の階層三位一体説」という仮説があります。
脳の階層三位一体説の3つの脳
哺乳類脳
人間脳
マクリーン博士が唱えた「脳の階層三位一体説」は、人間の脳にはそれぞれの役割や特性がり、本能や理性は思考などにどのような影響を与えていて、どうしてそういう行動をしてしまうのか、成功するにはどうすればいいのかといったことも分かるようになります。
最近の画像解析システムでは、脳の部位によってそれぞれの役割を明確に分けることができないとの見方がありますが、本能、行動、思考などを分析していく上では脳の階層三位一体説は今となってもとても有力な説になります。
脳のそれぞれの役割は、
- 爬虫類脳・・・生きるがすべて、他者不在、支配・独占、危険からの逃避
- 哺乳類脳・・・喜怒哀楽、仲間意識、愛されたい
- 人間脳・・理性、秩序、成長、目標を達成したい
があります。
今回のテーマである、毒親の特徴的な行動は、爬虫類脳に支配されている・もしくは人間脳によって爬虫類脳がコントロールされていないことが原因だと言われております。
誰でも爬虫類脳はもっているのですが、普通の人は人間脳によって爬虫類脳はコントロールされているために、毒親のような行動やコミュニケーションの取り方はしないと言われております。
爬虫類脳の役割や特性
![虐待・モラハラ・話が通じないのはなぜなのか?毒親の心理と爬虫類脳の関係について](https://activeaclife.com/wp-content/uploads/2022/08/1140762_s.jpg)
爬虫類脳とは
爬虫類脳とは、生きていくために欠かせない本能的な欲求を命令し、飢え、疲労、攻撃、危険などの反応を司ります。身の危険を感じて体が反射的に反応するといった動作も含まれます。
爬虫類脳は、生きるがすべてであるために、爬虫類脳の世界に「他者」は存在しません。
だから、自分以外のことを一切考えず、自分の欲望のみに従い、食べる・眠る・排泄する・水分を取る・生殖行為をする・自分を守るといった本能によって行動すると言われており、敵か味方か、損か得か、戦うか逃げるかという二者択一的な単純行動であり、他の2つのどの脳よりも、短絡的・ストレート・本能に支配された無意識的な行動になります。
爬虫類脳が人間脳によってコントロールされていない人の場合、このようなコミュニケーションをとると言われています。
【コミュニケーションなどにみられる行動】
- 傷ついた、裏切られたと感じることはまれであり、もしそうなった場合は攻撃的になることを躊躇しない。
- 爬虫類脳には怒りや鬱憤、苛立ちや恐怖といった感情を管理するためのフィルターや制御メカニズムに欠けているため、彼らは簡単に気性を荒げる。
- 受容したり、他者のニーズに共感したりすることができない。爬虫類脳は他者不在であるために、感情的な一貫性、バランス、直感と理性を分別する能力に乏しいため。
など
爬虫類脳は生命維持になくてはならない。けれど人間脳による制御が必要
誰でも爬虫類脳にはある程度は支配されており、決断などに大きく影響していると言われています。爬虫類脳は生きていくことに欠かせない、動物的本性でもあるのでとても重要な部分でもあるのです。
しかしながら、生きるがすべて・他者不在の爬虫類脳は、自分の欲求のみに従うので人間関係などに支障が出たり、新しい環境に恐怖をいだくなど、現代においてはマイナスに働くことが多いので、人間脳によってコントロールされることが必要になってきます。
例えば、新しい環境に恐怖を感じた時は、爬虫類脳に支配されているからだよと言い聞かせるのも効果があります。
人間は3つの脳を併せ持つ、矛盾を抱えた存在である
人間脳は、本能のままに行動する爬虫類脳を非難し、感情的である哺乳類脳も非難していますが、人間というものは3つの脳を生まれながらにして持ち合わせているので、矛盾を抱えて生きているということが分かります。
だから人間は様々な部分を持ち合わせているのは普通のことなんです。自分の嫌な部分や本能的な部分など普段は隠している部分があるのも当然だと言えます。
人間脳(理性)だけ発達していては、食事・排泄もせず死んでしまったり、家族や仲間意識というものも生まれないのかもしれません。矛盾は抱えているけれど、併せ持っている3つの脳のバランスを取っていくことが大切です。
さいごに
例えば、思ったことをすぐに口に出す、子どもに悪口や愚痴を聞かせたりするのも、子どもがどう思うのか考えられなかったり、自分の感情をどうにかしたいという欲求による行動(感情の押し付け)です。子どもや周りが思い通りにならないと不機嫌になったり、声を上げるのも爬虫類脳の支配欲による影響です。
だれでも、爬虫類脳は持ち合わせていますが、適切にコントロールされないと現代においては大きくマイナスに働いてしまいます。もし、周りでそういった方がいらっしゃったら、半面教師にして自分自身はそうならないようにしていくことが大切です。
この爬虫類脳の特徴は、自己愛性パーソナリティ障害などの人格障害にも当てはまることが多々あり、毒親の中には人格障害を患っていても未治療のままの方、病院にすらいかない方も多いので余計に子どもや家族が被害に合ってしまうとも言われているので注意が必要であるということも覚えておきましょう。
【参考文献およびURL】
https://sakura-gozen.com/the-triune-brain/
http://mora110.blog.fc2.com/blog-entry-10.html
https://gentosha-go.com/articles/-/20307
http://0000kamishiro0000.blog.fc2.com/blog-entry-479.html
https://bright-ms.net/post-1285/
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